Isotope Science Center
The University of Tokyo

東京大学アイソトープ総合センター

トピックス

2020年8月9日

有識者会議世田谷モデル実証実験
第一回8月7日・8日ご報告

世田谷区有識者会議議員
東京大学先端科学技術研究センター
 がん・代謝プロジェクトリーダー
  医師 児玉龍彦

 7月27日の有識者会議での「世田谷モデル」の議論と、8月5日の世田谷区医師会、玉川医師会との協議を受け、東京大学先端科学技術研究センター・東京大学アイソトープ総合センターのご協力で、校医・産業医と連携し、8月7日・8日に100名規模の第一回の学校・エッセンシャルワーカーのPCR検査について臨床研究を行いましたのでご報告申し上げます。東京大学倫理委員会にて承認または暫定承認を受けている研究として行われております。

 感染急拡大に伴い8月15日までに実証試験を終了予定です。16日にご報告申し上げます。8月17日夕方に有識者会議開催を希望いたします。

目的

 有識者会議で検討された「教育・介護などにあたるエッセンシャルワーカーに対して事業所の訪問によるPCR試験と、繁華街近くの交通便利の場所でのPCR試験の全自動機器による最小人員、再低コストで、最短時間での結果報告システムの構築のための検討」を行う。

実施場所・対象

 2箇所で異なる方法で行なった

  1. 事業所の訪問による採取
    世田谷区某所の学校の構内
    説明書を読み同意書に署名された教員・職員34名。
  2. 固定場所での採取 8月8日
    世田谷区某所の民間法人の敷地内 午前10時から11時30分
    説明書を読み同意書に署名されたエッセンシャルワーカー55名・地域関係者5名

個人情報管理

  1. 学校内の情報管理者および校医
  2. 事業所連合会の情報管理者および産業医

結果

  1. 学校訪問採取 8月7日(事前に教職員説明会を行なって、同意書取得済み)
    午後2時     東大先端研から医療従事者1名・情報担当者1名、車で機材積んで出発
    午後2時30分  当該学校に到着 構内屋外に採取場所解説
    午後3時から4時 学校側・研究者側の本人・同意書確認の上35名採取(1名60分で35名)
    午後4時30分  東大先端研にサンプル到着
  2. 地域固定場所採取 8月8日(事前に説明文書配布、同意書取得済み)
    午前9時     東大先端研出発 同時に現地主催者が屋外設営開始
    午前9時30分  医療従事者2名で採取開始 事業所側情報管理責任者、看護師も確認
    午前11時10分 60名採取終了 (2名100分で60名)
    午前12時    東大先端研にサンプル到着
  3. 全自動機械の検討 8月8日 96検体
    午後1時から3時 プーリングのためのサンプル採取分注の条件検討(後日検討)
    午後3時30分  残全自動通常法(プーリング無し)検査開始
    午後5時40分  全自動結果・プーリング無しデータ解析終了 メールで情報担当者結果送付

当面のまとめ

第一 医療従事者の採取の場合は10分で3名が妥当
第二 校医・産業医・地域医師との連携は順調であった
第三 情報管理担当者の連携 個人情報保護の仕組みが機能した
第四 機械の自動測定は技術者1名で96検体2時間で、コントロールの精度・再現性は良好。
第五 プーリングのための自動分注も短時間で行える
第六 本臨床研究において陽性者が出た場合のへの連絡は東京大学アイソトープ総合センター和田洋一郎教授(内科医師)が担当し、地元医療機関、保健所との連絡も円滑に推移している。

第二回 臨床実証研究の予定

下北沢の設置場所 上記の(2)において、8月12日、13日、14日と下北沢の商店街の関係者と実証研究を行うことで合意しました。混乱を避けるため事前予約制のみとし、実際の世田谷モデルでもコールセンター を介した予約制を中心とし、それに保健所・医師会からの要請に対応する地域医療、公衆衛生上の必要性を重視する。

第一 派遣された感染症看護師による採取の検討(現場立会いで検討を行う)
第二 自主採取と医療従者採取の比較
第三 プーリングありと無しでの陽性検体の検出限界の比較
第四 コールセンターでの予約、当日の本人確認、同意書の取得、追跡、個人情報保護の仕組みの委託業務の検討(現場立会いで行う)